次の目的地はジュナーガルという小さな町です。
夜行列車に乗ると今回は3段ベッドの真ん中の段でした。
大抵の場合外国人は一番上段になることが多いようです。
上段のほうが荷物の管理がしやすいのでいいんですが今回は中段ということで
寝る前にきっちり荷物をワイヤーロックし、安心して眠りにつきました。
このとき僕はうっかり目覚ましをセットせずに寝てしまったのです。
そして夜中、ふと目が覚めました。
電車はどこかの駅に止まっているようでした。僕は寝ぼけながら腕時計を見ました。
4時半‥たしかジュナーガル着も4時半くらいだったような…
そう思いながらも眠たさから2度寝しかけたんですが、
一応ホーム見に行こうと車両出口の方へ歩いて行くと、偶然出口付近におじいさんがいたので聞きました。
「ここどこ?」
「ジュナーガル」
一瞬で目が覚めた僕はダッシュでベッドに戻り、出していた寝袋や枕代わりの服をバックパックに詰めました。
電車はすでに動き出していました。
こんなときに限ってベッドが車両の真ん中らへんで(出口は車両の前後)しかもいつもはしないワイヤーロックまでしてしまってます。
なんとか荷物をまとめ暗がりでロックをはずし、出口まで走ってその勢いで動いている電車から飛び降りました。
そこまでスピードは出ていなかったとは思いますが西部警察ばりにホームを転がりました。
あせったー!でも間に合ったー!
しかしジュナーガルは終点ではなく途中下車だとわかっていたのにどうして目覚ましをセットしなかったんでしょう?ふと目が覚めた自分には感謝ですが。
さて奇跡的に無事ジュナーガルに着いた僕は宿を探すためバックパック持ってウロウロ。
かなり歩いてガイドブックに載ってた安宿を訪ねると閉店してました。
駅前にもどり宿の看板上げているところを虱潰しにあたるとどこも2000ルピー以上はしました。(4000円くらい)
ありえん!バラナシはドミトリーだけど100ルピーちょっとで泊まれるというのにこんな普通の宿で…
きっと探せばあるに違いないと思った僕はさらに街中をウロウロ。
そして見つけたちょーボロい宿。
値段を聞くと300ルピー、即決。ここに泊まる!キーをくれ!
でも宿主は部屋を見ろと言う。面倒だけど着いていく。
僕は開けてくれたドアから少し部屋を覗くだけでろくに見ず、OK!OK!ここにする!キーをくれ!!
安宿が見つかって安心した僕は宿に荷物を置き、近所の散策にでました。
そして帰ってきてシャワーを浴びようと部屋に付いているシャワールームへ行くと
シャ‥シャワーがない!
以前はあったような跡があるが今はない。
しょうがないので下の方に付いている水道の水で体を洗いました。
インドとはいえ、北のほうの夜は結構寒いです。
まあ安いから仕方がないと思い、気を取り直して明日に備えて寝ることにしました。
その部屋は狭いのにダブルベッドをキチキチに置いていて通路になる部分が50〜60cmくらいしかないようなレイアウトで不便でしょうがなかったです。でもまぁ寝るだけだし…と思ってベッドで横になると。
ん?かゆい…
気のせいかな‥
いや、かゆい!
まさか…あいつか!? あいつなのか!??
僕は電気をつけ寝袋からベッドの隅々までを調べました。
やはり、あいつでした。
そう、旅人の天敵『南京虫』です。
ベッドの上にも寝袋の中にもモゾモゾと。
結局その日は50cmの通路で細くなって寝ることに。
ベッドでかいんだよー!どけてくれよー!!