中学生の時の国語の教科書に
「あの坂をのぼれば」
という話がありました。
読んでいると頭の中には光景が浮かび、そして心にはさわやかな風が吹き抜けるようですごく好きでした。
「小さな町の風景」 という詩画集の中の話のひとつです。
夕暮れ時になると窓の外が真っ黄色に染まっている日があります。
そんな時はどうしても自分もその色に染まりたくて家の外に出ます。
庭から空を眺めるとこんな感じになっていたりして
「もっと空の広いところへ」とバイクに跨るのです。
そして地元の、棚田の風景が残るここへ行くのです。
時折、遠くで電車が走るのが見えます。
その電車の走る音までもが水面に映っているような気がします。
僕の、小さな町の風景です。